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「世界一大きな授業2017」を開催しました

現在、世界で小学校に通えない子どもは6100万人、読み書きができない大人は7億5800万人おります。国連は「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択し、2030年までにすべての子どもが質の高い就学前教育、初等教育、中等教育を受け、大人の識字率も大幅に改善すること約束しました。「世界一大きな授業」は、そのような現状を世界中の人が同じ時期に学び、考える地球規模のイベントです。神戸学院大学法学部では、今年も 5月12日に「世界一大きな授業」を開催しました。
 授業では、まず世界の教育の状況をクイズ形式で学びました。次に、ワークショップを通じて体験しながら、非識字者(文字の読み書きができない)であることによって、どのような困難やトラブルが生じるかを考えました。そして、識字率を上げ、質の高い教育を実現するために、どのような取り組みが可能であるかを検討するために、教育に対する予算や開発援助の実態を概観しました。さらに教育問題のために子どもたちが中心となり活動しているNGOやマララ・ユフザイさんの活動などもビデオを通して、みていきました。このような取り組みから、最後に、私たちができることを考えるとともに、日本政府や国連などがどのような教育政策を行うべきかを考えて、政策提言を行いました。
 提言で最も多かったのは、国家予算の見直し、基礎教育援助の増額、グローバル・エディケーション・ファンド(GDF)に対する拠出金の増額などでした。また、具体的な教育資金の捻出方法として、税制度の改革や予算の見直し案も提示されていました。その他に短期間で読み書きができる教材の開発などユニークな提案もありました。この授業には、法学部および現代社会学部の学生・教職員約100名が参加し、教育問題や国際協力を考えるよい機会となったようです。

 
(法学部教授 杉木明子)

 

DSC_9330(ホームページ用)