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法学部主催の第30回文化相互理解シンポジウム【ドレフュス事件を通して見えてくる“いま” ―国民国家における偏見、マスメディア、分断を考える―】が、6月30日ポートアイランド第1キャンパスにて開催されました。
昨年、フランスのマクロン大統領は「ドレフュス記念日」の制定を発表しました。そして、事件終了から120年を迎える今年(2026年)以降、毎年7月12日に「憎悪と反ユダヤ主義に対する正義と真実の勝利を祝う式典」を開催すると表明しました。ほどなく記念すべき第1回式典が開催されます。ではなぜ、フランスのマクロン大統領はいま、「ドレフュス記念日」を制定することにしたのでしょうか。こうした問題意識をもとにしてシンポジウムでは、ドレフュス事件がいまわれわれに何を問うているのか、われわれはこの事件から教訓として何を学ぶことができるのか、を考えていきました。
シンポジウムの基調講演は、法学部の岩田将幸教授(国際関係論)が務めました。ドレフュス事件に関する基調講演後、朝日新聞社の乗京真知氏(国際報道部 国際業務担当部長)、法学部の佐藤一進教授(西洋政治思想史担当)および大貝葵教授(刑事政策担当)が討論者として論点を提示し、ディスカッションを行いました。
講演者および討論者らは、ドレフュス事件が驚くほど「今日性」と「多様性」を有していることを明らかにしました。実際、国家やそれに基づく国際関係において問われてきた諸問題(例えば、偏見と差別、情報メディアの報道のありかた、デマや陰謀論、世論の分断化、冤罪、ナショナリズム、普遍的人権、政教分離ライシテ、シオニズムとユダヤ国家建設など)がドレフュス事件では凝縮され発露しています。
シンポジウムを通して、講演者および討論者らは、「歴史」と「社会科学」を学ぶ意義を改めて強調しました。歴史の先端に位置する者としてわれわれが教訓として歴史を学ぶ大切さ、そして一つの事件においてもさまざまな社会的背景があることを理解し複眼的な視座を持って接することの大切さです。シンポジウムに参加した学生からは、「120年以上経過したいまの自分たちにも多く当てはまることを実感できた」「冤罪や世論の分断などの危機と今日も隣り合わせだと感じた」「情報の『食わず嫌い』を問う乗京さんの発言が心に残った」といった声が寄せられました。
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